風邪の予防として効果がないもの
一般的に言われたり、行われたりしていることで、風邪の予防には科学的に結果が出てない方法があります。
ビタミンC
2005年のメタ分析(ソース:1940年から2004までのデータ)によると、残念ながらビタミンCは風邪の予防には役に立たないそうです。
一日に4000㎎程摂ったとしても風邪の発症率には変化がなかったのです (ソース)。
しかしビタミンCは、風邪を引いた後の回復力には効きます。
2013年の論文によると、風邪を引いた後に一日200㎎のビタミンCを摂取すると風邪の治りが8%から14%ぐらい早くなるということです。
普段運動量が多い人はビタミンCで風邪の引く確率を減らすことができることが分かってます。
普段運動をしない人はビタミンCの摂取では風邪の予防にはならないのですが、運動をする人にとってはビタミンCは役に立ちます。(ソース)
加湿器
コクラン共同計画のレビュー(ソース)が、6つの実験から387人分のデータをまとめていて、加湿器と風邪の発症率の関係性は認められなかったということです。
加湿をしたからと言っても風邪は予防できないし、加湿をしなくても風邪にかかりやすくなるとは言えないということです。
風邪の予防として効果があるのは何か?
では風邪の予防に科学的に役に立つ方法は何でしょうか?
亜鉛トローチ
ソース:
アメリカではよく売ってます、Zincトローチですが、この亜鉛トローチは風邪の予防に効きます。
2011年の系統的レビュー(ソース)によると、一日75㎎摂取すると風邪の期間を20%減らすことができることが分かってます。
風邪の引き始めに摂ると予防には良いということです。
エルダーベリー
エルダーベリーにも抗酸化作用が強く風邪の予防に効果があるとされてます。
亜鉛のトローチにエルダーべりーが入ったものがあるのでエルダーベリーを取り入れることでさらに風邪の予防になります。
手洗い
これは日本ではもちろん、アメリカでも手洗いはよくしていることですが、手洗いは本当に予防に良いようです。(ソース)
亜鉛トローチ以上にデータが多くでていて、2011年のコクラン共同計画によると、
67件のデータをもとに分析しています。
手洗いは風邪の予防に良く効くそうです。
運動
281人分のデータをまとめたメタ分析によると、(ソース)
定期的に中程度の有酸素運動をしていると風邪を引きにくくなります。
早歩きとジョギングの間ぐらいの散歩を20-30分行うと良いです。
うがいはどうかというと、実験したデータは少ないのですが、効果は見られます。(ソース)
まとめると、
風邪を引きそうな時はエルダーベリー入りの亜鉛トローチを飲み、普段から手洗いをまめに行い、中程度の有酸素運動を行い、ついでにうがいをするのが良いと言えます。
風邪を引いた後や普段よく運動している人はビタミンCも取り入れると風邪の治りが早くなったり、運動している人には予防にもなり得ます。