アルコールはやはり脳を老けさせる!

最近の研究ではやはりお酒はちょっとでも脳を老けさせるという結果があって、恒常的に飲んでいる人には要注意です。(ソース

これは南カリフォルニア大学などの研究で、UK Biobank( 英国の健康機関)の参加者1万1651人の脳画像を分析しながら、全員のアルコール摂取量と比較したものです。

普段の酒量がどれだけ脳の変化と相関してるのかを調査したところ、

  • 1日あたりのアルコール消費量が1g増えるごとに、脳年齢は0.02歳ずつ老けていく
  • 酒を毎日飲んでいる人は、ほとんど飲まない同年代の人と比べて、脳の老化が0.4年ほど進んでいた(つまり、飲酒の習慣により脳の老化が加速する可能性がある)
  • ただし、もちろん脳の老化には遺伝的な要素も大きい。

という結果でした。

言い換えれば「1日1gのアルコールで脳は7日間老けていく!」ということです。

この脳の変化がどれぐらい生活の質に影響するのかは不明ですが、怖い感じですね。

さらに、この研究者はタバコの影響についても調査を行っていて、以下のような結果がでています。

  • タバコはさらに激しく脳を老けさせる可能性があり、毎日タバコを一箱ずつ吸うと、脳の老化がさらに約11日間(0.03年)進む
  • 毎日タバコを吸っている人の脳は、まったく喫煙していない人と比べて、平均して0.6年ほど脳が老化していた

タバコの方がさらにお酒よりかなり脳の老化が進むということですね。

研究チームによれば、

” 0.4年と0.6年の相対的な脳年齢の差は小さいように見えるかもしれないが、これらの数字は実際には重要だと思われる。このような違いは認知機能の悪化と関連しているから。”

ということです。

数字が小さいように見えても長いこと蓄積すると、大きな違いになる可能性はあるというわけですね。酒は悪だと言えるレベルではないものの、注意は必要です。

ちなみに、この研究では脳の老化には遺伝の影響もかなり大きいようですが、2019年の研究(ソース)だと、遺伝子に恵まれてない105人を調べたところ、

  • たとえ不運な遺伝子を持っていたとしても、「エクササイズ」や「脳を使う活動」を行っていれば、認知機能の低下を劇的に防ぐことができる(具体的には、何もしない人より55%ほど認知の低下率が低い)
  • ただし、これは脳の容量が増えたわけではなく、残った脳の機能が向上したのが原因である(つまり、リソースの有効活用ができるようになった)

みたいな結論もあります。

ちなみに「脳を使う活動」ってのは、読書、パズル、アートなど、ですね。

お酒のダメージを相殺する方法

ちなみに以前書いた記事でエクササイズはお酒による肝臓へのダメージを相殺してくれるので、お酒をよく飲む人は脳を使う活動とエクササイズはやっておいた方が脳の老化を防げるのではと思います。

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