クレアチンはアミノ酸の一種で、体内でも1日2gほど合成されています。
クレアチンには、
1.筋収縮に必要な「ATP」をすばやく再生することで、エネルギー供給をスムーズに行なったり、
2.運動中に生じる酸性物質を合成しにくくしたりすることで疲労の原因とも言える筋肉が酸性に傾くのを防ぐ
など筋トレやHIITをする上でメリットがあります。
肉体的疲労だけでなく、メンタルにも効くことも確認されています。
さらに、クレアチンにはストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を激しく下げる効果もあることが分かっています(ソース)。
これはパラナ大学の実験で、17名のプロスイマーを対象にしたもの。全員を以下の2グループにわけて、クレアチンの効果を確かめました。
- トレーニング後に20gのクレアチンと体重1kgあたり1gのマルトデキストリンを飲む
- トレーニング後にクレアチンは飲まず、体重1kgあたり1gのマルトデキストリンだけを飲む
マルトデキストリンは糖質の一種で、今回の実験ではプラシーボ効果のために使用されています。
そのうえで、全員には6日間の以下のようなハードな水泳トレーニングをやってもらいました。
- 100m水泳のベストタイムの65%の力で3セットを泳ぐ
- 100m水泳のベストタイムの75%の力で2セットを泳ぐ
- 100m水泳のベストタイムの85%の力で1セットを泳ぐ
- 100m水泳のベストタイムの95%の力で1セットを泳ぐ
- 100m水泳のベストタイムの力で1セットを泳ぐ
といったトレーニングです。かなりハードですね。
トレーニングの前後に全員の血液をチェックしたところ、コルチゾールの値が、セット間休憩時には19.45あったのが、15.5に激減しています。
クレアチンを飲んでいないグループはそれぞれ19.70、18.33と、ほぼ変わっていません。
単にプラシーボ効果よりも結果が良かっただけでなく、基準値よりも数値が下がったというのがすごいところです。
つまり、毎回のトレーニングごとにしっかりクレアチンを取ってれば、ストレスホルモンの上昇を抑えるどころか、コルチゾールを下げるための手段として使えるわけです。
筋トレの後はコルチゾールが減るという研究結果もあって(ソース)、筋トレとクレアチンの組み合わせはストレスホルモン対策にも最強ではないかと思われます。
最近のコロナウィルスの影響で自宅待機が続き、中々外に出られないので余分なストレスが溜まってる状況ではサプリを採るのもありと思います。
ちなみに、この実験では1日20gのクレアチンを飲んでますが、過去の実験(ソース)を見てると1日5gぐらいで効果は頭打ちになるので、一般的なサプリメントの用量を守ってれば十分です。
クレアチンは肉に多く含まれているので、普段肉食の人はサプリは必要ないかもしれません。
とりあえず飲むなら、一日5gぐらいで大丈夫です。