「野菜とフルーツを食べると必ず2年以内に幸福度があがる」というデータ(ソース)があるように、健康的な食事をしている人は主観的な幸せの感覚が大きい傾向があります。
どうしてそういった現象が起きるかについては諸説あり、
- 野菜とフルーツのおかげで脳の炎症がおさまるから?
- 野菜とフルーツを食べてる人は、運動もたくさんするから?
という考え方がありますが、まだ調査が必要な段階です。
2021年にケント大学とレディング大学の研究チームが行った研究(ソース)は、1万4159人の男女に対して「長期的な報酬を得るために満足感を遅らせたり、目先の満足感を捨てたりする能力があるか?」というポイントを調査しました。
具体的には、「特別で健康的な食事を続けるのは難しい」や「長期的な利益になるのでいつも健康的な食事をしている 」など、自制心に関連した調査項目に答えてもらいました。
その結果について、研究チームは以下のように述べています。
” 満足を遅らせる能力は、ライフスタイルと幸福度に有意な影響を与えることがわかった。
性別、所得階層、教育、年齢階層、農村/都市居住者の間の異質性を検証したところ、プラスの影響の大きさはカテゴリーごとに異なるが、全体的に有意だった。”
つまり、野菜とフルーツを食べるような人は目の前の満足を捨てる能力が高いので、そのおかげで人生全体の満足度が高まってるのではないか?ってことですね。
この結果は相関関係なので、満足を遅らせる能力のおかげで人生の満足が高まってるとは言いづらいです。
が、満足感を遅らせることができれば「日々の生活を自分の力でコントロールできている!」と感じられるでしょうから、そこから自信と主観的な幸福感を高めるのはあり得ると思います。
事実、研究チームも、
” 満足感の遅延は、個人が自分の人生をコントロールできていると感じることで、飲食物の消費と生活満足度の両方に影響を与える可能性がある。
外的な統制の所在ではなく、内的な統制の所在を持つ個人は、食事や運動を定期的に行い、適度な飲酒をし、タバコを吸わないなど、健康的な習慣を持つ可能性が高い。”
とコメントしていて、やはり自己コントロール感は大事だというわけです。