リーキーガットは、腸にダメージが起きた症状をさす言葉で、多くの免疫系や消化不良の原因だと考えられています。
海外では、リーキーガット対策用のサプリがいろいろ出てたり、研究も深まってきています。
リーキーガットとは
リーキーガットは、腸の内側に傷がついた状態で、人間の腸は血管に送り込む物質をコントロールする働きをしていますが、この機能が壊れてしまっています。
そのため、いったんリーキーガットを起こすと、体に良くない物質がどんどんと体内に入っていくことになります(ソース)。
日本語では「腸管壁浸漏症候群」と呼ばれていて、文字どおり腸の壁が漏れちゃってる状態です。
血管に入ったあらゆる消化不良や免疫系の病気を引き起こすと言われていて、よく言われているのは、
- 炎症性腸疾患(IBD)
- クローン病
- セリアック病
- 多発性硬化症
- ぜん息
などです(ソース)。
どれも免疫システムが自分を攻撃して起きる病気で、明確な治療法がない難病ばかりです。
さらに、もうすこし軽い症状ならば、
- お腹の不具合
- 消化不良
- フードアレルギー
- 花粉症やハウスダストアレルギー
みたいな感じです。
基本的には消化器とアレルギー系の不調が中心です。
現時点ではまだ「理論的にはそうじゃないか?」ぐらいのレベルで、はっきりと因果関係が証明されたわけではないので注意が必要です。
それでもリーキーガットが起きると体内の炎症が増すのは間違いなく、アンチエイジング的には対策が欠かせない要素ではないかと思います。
リーキーガットはなぜ起こるのか?
リーキーガットが起きる原因についてははっきりしてませんが、いまのところ大きい要素と言われているのは、
- 遺伝:生まれつきアレルギー体質な人は、リーキーガットを起こす可能性が大きい。
- ライフスタイル:ストレス、不健康な食事、アルコール、非ステロイド性抗炎症薬、抗生物質など。
といったところです。
つまり、一般的に体に悪いと思われてることは、リーキーガットの原因になり得るわけですね。
もうすこし詳しい原因と言われているのは、
- ゾヌリン:
ゾヌリンは、小麦にふくまれるグルテンで分泌されるタンパク質の一種です。いくつかの実験(ソース)で、腸に細かい穴を開ける可能性が言われています。
それで「グルテンフリーダイエットで健康に」みたいな話も出てくるのですが、まだ詳しいメカニズムはわかっていないし、生まれつきグルテンに弱くなければ問題ないのでは?というデータもあったりしてはっきりしていません。
- 炎症メディエーター:
炎症メディエーターは、炎症を起こす原因になる物質です。
その種類にはいろいろありますが、リーキーガットと関連がありそうなのはTNFとインターロイキン13 の2つです(ソース)。
どちらも腸にできた穴を広げる働きが確認されています。
- 腸内毒素症:
腸内毒素症は、腸内の細菌のバランスが崩れたときに出てくる症状で、これも腸内に穴を開けることがわかっています(ソース) 。
リーキーガットはどう対策する?
自分がリーキーガットかどうかをはっきり知るには検査があるのですが信頼性も低いので、効きそうなものをすべて試すしかないようです。
具体的には、
- グルテンフリーにしてみる:
とりあえず小麦系の食品を止めてみる方法です。
グルテンに弱い人であれば効果は絶大ですが、グルテンに弱い人の数は少ないので、グルテンフリーダイエットが効くケースはそんなに多くないかもしれません。 - ジャンクフードは厳禁:
とりあえず、これは基本中の基本で、脂肪のとりすぎと栄養不足は、リーキーガットをもたらす大きな要素です。
- 野菜を増やす:
これもまだ検証段階ですが、とくにブロッコリーのようなアブラナ科の野菜は毎日食べておくと良いようです。あとはサツマイモのようにプレバイオティクスが豊富な野菜も良いです。
- サプリメント:
プロバイオティクスなどリーキーガットに効きそうなサプリを摂ってみる。また、グルタミンもリーキーガット対策に良い結果を出しているので(ソース)、試してみて損はなさそうです。
ぐらいがあげられます。
とりあえずすべて実践してみて、「なんかお腹の調子がよくなったな」と思えたら成功です。腸に良いことを全部やってくしかないですね。
以上、リーキーガットについては、
いまのところリーキーガットの研究は明確でない
リーキーガットが免疫系の病気を引き起こしているとは言い切れない
ただしリーキーガットが体に悪いのは間違いない
健康的な生活はすべて「リーキーガット対策」になる
ということで、できるだけ健康的な生活を心がけるのが一番のようです。