HIITはハードな運動と休憩を交互に行うトレーニング法のことで、「脂肪が燃える」というダイエット効果がとても高い運動法です。
緑茶にふくまれるカテキンには脂肪の吸収をブロックする作用があり、12週間で体脂肪が8%減少(ソース)とかEGCG(カテキンの一種)で代謝が向上(ソース)などのデータがあります。
それならば、「HIITと緑茶を組み合わせたら凄いのでは?」という発想の実験(ソース)があって、おもしろい結果が出ています。
週3のHIITと1日1.5gのカテキン
これはイランで行われた研究で、30人の女性が対象です。皆BMIは27前後で、ちょい太めの人だけを選んでいます。
実験では、参加者を以下の3つのグループに分けました。
- 週3回のHIIT + カテキン500mgのタブレットを食後に3回飲む
- 週3でHIITだけを行う
- 何もしない
HIITのやり方は、
- 30秒の全力スプリント(最大心拍数の85〜90%を目指す)
- 30秒の休憩
- 1〜2を4回くり返す(2週間ごとに1セットずつ増やす)
という感じで、わりと平均的なタイプのHIITかと思います。実際やるととても大変ですけどね。
HIIT&カテキンは体脂肪の減り方が凄い
実験期間は10週間で、カロリー制限の指導はいっさいしなかったようです。
結果は、
- HIIT+カテキングループは体脂肪が26%減!(HIITだけのグループは15%減)
- 筋肉はどちらのグループも3%増
だったそうです。なかなかの結果ですね。
が、この実験でおもしろいのは、カテキンを組み合わせたグループには、体脂肪が減ったほかにもいろんなメリットが出てたとこです。
具体的には、
- サーチュイン1の発現が116%増加(HIITだけのグループは60%増)
- PGC-1aのレベルが100%増加(HIITだけのグループは69%増)
- 最大酸素摂取量が140%増加(HIITだけのグループは68%増)
みたいな感じです。
どういう意味かと言うと、
- サーチュイン1:俗に言う「長寿遺伝子」です。といっても本当に長生きに効くかは明確には分かってませんが、オートファジーの活動に関わってるって話もあるので、重要なポイントだと言えます。
- PGC-1a:ミトコンドリアの活動への影響が大きいタンパク質です。ミトコンドリアの質を上げるので、脂肪が燃えやすくなり体も活性化する。
- 最大酸素摂取量:心肺機能のパラメータ。基本的には最大酸素摂取量が高いほど寿命が長いと言えます。
ということです。
不明な点もあるし、被験者が加体重なので判断しづらいですが、全体的には「アンチエイジングのポイント」ばかりです。 やはり緑茶はすごいですね。
ちなみに、この論文にはどんなカテキンサプリを使ったかは書いてないものの、過去の研究実績からすれば普通にEGCGを使ったのではと思えます。