ミトコンドリアは細胞内でエネルギーを作り出してくれる器官で、「体の発電所」とも言われています。
ミトコンドリアが不足すると全身の発電量が下がるので、当然ながらスタミナも減ってしまいます。
いくら寝ても体が回復しない!ということになってしまいます。年齢とともにミトコンドリアが激減していくので、減らさない対策が必要となってきます。
辛い運動をたくさんやるほどミトコンドリアは増える
アメリカスポーツ医学会で出た発表(ソース)を参考にすると、ビクトリア大学のデビッド・ビショップ博士が過去のデータを分析して、「ミトコンドリアを増やすのに最適な運動量はなに?」という疑問を調べてくれています。
ミトコンドリアを増やすにはエクササイズがベストで、運動でミトコンドリアが若返るのは、これまで大量のデータで確認されてきています。
ビショップ博士によるポイントは、
- ピークパワーの90%で4分の運動を4〜7セットやってもミトコンドリアの機能は変わらなかった
- しかし、ピークパワーの200%で30秒の運動を4〜10セットやったら、ミトコンドリアの機能が上がった!
- 別の実験では、1日2回のHIITを週7でやったらミトコンドリアが40%増えた
ということです。つまり
- ミトコンドリアのパワーを高めるには、短時間でかなりの負荷をかける必要がある
- 運動量を増やせば増やすほどミトコンドリアは増える
というのが基本のようです。
ミトコンドリアを増やすには強度と量の2つを高める必要があるということです。
とはいえ、よほど遺伝子にめぐまれてない限り、毎日のようにHIITを2回や、ピークパワーの200%なんて力は出せません。
二極化トレーニングとは?
そこで博士がオススメしているのが「二極化トレーニング」という手法です。強めの運動と弱めの運動をバランスよく組み合わせるテクニックで、
- 全体の運動の80〜90%は早歩きなどの軽い運動
- 残りの20〜10%はタバタ式(短い休憩と激しい運動を交互にくり返すHIITのひとつ)などの強い運動
という2つの異なるエクササイズをやるわけです。
これだとむだに疲れきらず、同時に運動の量も増やせるということです。
ちなみに、適切なトータルの運動量はいまの体力や年齢によって変わるので、過去の記事を参考にしてみてください。
運動のしなさすぎもしすぎも老化につながるので自分に適したエクササイズをするのがベストです。
で、どれだけ運動量が必要なのか、ざっくりしたガイドラインとしては、
- 運動慣れしてない人:
週100分以上の運動を目指し、そのうち90分をウォーキングに、残り10分はHIITに割り当てる。 - 運動にそこそこ慣れてる人:
週300分以上の運動を目指し、そのうち270分をウォーキングに、残り30分はHIITに割り当てる。
ぐらいを意識するとミトコンドリアの活性にはよさそうです。
いずれにせよ、まったく運動習慣のない人の場合は「早歩き」だけでもミトコンドリアに刺激がいくので、できることから始めるのがいいと思います。
私の場合だと、週2回30分ぐらいのHIIT、週3回のズンバ、週1回のヨガ、に加えて毎日愛犬と30分ぐらいの散歩をしているので、HIITの強度はそれほどではないですが、まあまあの線かなと思います。